ハワイ島ワイコロア・リゾートのクイーンズ・マーケットプレイスで猫の餌やり場が撤去されたことに対し、18日(火)夜に猫保護の活動家たちによる抗議活動が行われ、州の自然保護官が2件の出頭命令と1件の警告を発行したとホノルル・スター・アドバタイザーが報じている。
州土地自然資源局(DLNR)によると、同ショッピングセンターの裏側駐車場に、キャットフードの入った大きな袋を持った約50人の活動家が集まり、3つのキャットフードステーションの撤去に抗議したという。
DLNRは先週、同ショッピングセンターの所有者である「アレクサンダー&ボールドウィン」社に対し、絶滅危惧種のネネ(ハワイガン。州鳥)が本来の餌ではないキャットフードを食べていたため、キャットフード台を撤去しなければ罰則を受ける可能性があると指示した。同局は、この状況について米国魚類野生生物局(USFWS)とも協議し、その際にUSFWSはこの餌付けを禁止行為、つまり絶滅危惧種に悪影響を与えるものと考えていると述べた。そのため、DLNRは、アレクサンダー&ボールドウィン社に対し、4月25日(土)までにキャットフードステーションを撤去するよう要請していた。
18日(火)、DLNRの自然保護及び資源執行部門の係員は、ワイコロアの住所を持つ女性2人が敷地内の地面に猫の餌の入ったボウルを置いたことに対し、「絶滅危惧種に対する禁止行為」であるとして出頭命令を出した。また、物置の裏でキャットフードをボウルに注いでいた別の女性には警告を発した。
ワイコロアのキャットフードステーションにネネがいる問題で、2つの嘆願書がオンラインに投稿されている。ネネはハワイ州法では絶滅危惧種に、連邦法では絶滅の恐れのある種に指定されている。DLNRは、USFWSとともに、ネネを含むハワイの在来種を保護する法的責任を負っていると述べている。
DLNRは声明の中で、「動物愛好家として、猫を室内で飼うことは、猫にとっても、我々が責任を持つネネを含むハワイ固有の野生生物にとっても良いことだと強く信じている」と述べている。
シェアする
写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.4.20)