【世界のこぼれ話】「ベイビーシャーク」拷問事件の元看守に執行猶予 オクラホマ州
子ども向けの楽曲「ベイビーシャーク」を使い受刑者を拷問した罪で起訴されたオクラホマ郡の元刑務官は、いくつかの罪状について争わないことを認めた後、保護観察と罰金を言い渡された。
地元メディアのKFORによると、2020年、元拘置所職員のクリスティアン・マイルスとグレゴリー・バトラー、そして彼らの上司であるクリストファー・ヘンダーショットは、受刑者への残虐行為4件、受刑者への体罰4件、そして陰謀4件の罪に問われた。
検察によると、2019年、マイルズとバトラーは、少なくとも5人の受刑者を深夜に1人ずつ房から引き出して手錠をかけ、「立ったままのストレスポジション」にさせ、大音量でベイビーシャークを何時間も繰り返し流したという。
法廷文書には、マイルズとバトラーは、「拘置所内での懲罰が受刑者の行動を正すのに有効でないと感じたため、受刑者を懲らしめ、教訓を与えるためにこの方法を使用した」と記されている。
マイルズとバトラーはそれぞれ200ドルの罰金と300ドルの被害者補償を支払わなければならない。また、2年間は保護観察に付され、法執行機関で働くことが禁止され、40時間の社会奉仕活動を行うことが義務付けられる。
2人の上司であるヘンダーショットは、虐待の事実を知りながら、受刑者を助けることも、刑務官を止めることもしなかったとされる。なお、裁判記録には、ヘンダーショットの嘆願や判決は記されていない。
2021年、拷問による影響を受けた一部の受刑者が、オクラホマ郡保安官事務所、オクラホマ郡刑事司法当局、元拘禁官、郡委員会に対して連邦訴訟を起こした。その原告の一人が2022年に再逮捕され、拘留中に死亡。検死官は、フェンタニルの偶発的な過剰摂取が原因で死亡したと判断した。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.4.5)