ホノルル市交通局(DTS)は、来る鉄道路線の運行スタートに向け、乗車率や運賃の管理、システムのセキュリティ強化などの準備を進めているとホノルル・スター・アドバタイザーが報じている。
DTSは3月8日(水)、連邦法で義務づけられている通り、ホノルル市議会に鉄道安全計画を提出した。100ページに及ぶこの計画では、DTSがホノルル高速輸送公社(HART)によって建設中の鉄道システムの最終責任者であることが明記されている。
また、今年夏までに運行開始予定の最初の区間となる東カポレイからアロハスタジアムまでの9駅の西区間、ミドルストリートまで延長し4駅を追加する空港区間、カカアコのハレカウイラ通りに終着し6駅を追加する市内中心区間という3つの区間についての概要が説明されている。
DTS局長のロジャー・モートン氏は、最初に運行を予定している西区間をHARTからDTSが引き継ぐ予定であると述べている。なお、運行開始の具体的な日付については、HARTが作業を完了し、州の規制当局からすべての適切な許可を得るタイミングによるとしており、「現在、HARTは2023年5月29日(月)に運行を予定しているが、あくまで現時点での見積もりであり、実際の収益サービスは、人員配置次第で数週間のズレが生じるだろう」と語っている。
DTSが鉄道サービスを引き継ぐことになるため、鉄道を製造している日立の運用・保守に約5200万ドル、すべての関連コストを配分すると、全体でおよそ9670万ドルを支払うことになるとモートン氏は語る。鉄道の費用には、セキュリティ、エネルギー、エレベーターとエスカレーターのメンテナンス、運賃徴収、ソフトウェアとハードウェア、駅と敷地のメンテナンス、監督コンプライアンス、コンサルタントサポート、部品やその他のサービス、市の職員コストが含まれるという。
また、セキュリティに関しては、約2000台のセキュリティカメラを車両内、駅、トランジットセンター、駐車ロットなどに設置し、鉄道路線には警備員も配置され、下記の3層構造のセキュリティプランに該当すると付け加えた。
第1階層は、鉄道会社の社員が担当。日立には列車を巡回する列車乗務員のチームがあり、また、すべての駅に駅員を配置する。
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