ハワイ州内に1万人いると言われるホームレスの問題は、特に西オアフで悪化の傾向にある。これに伴い、地元からより多くの支援を求める声が上がっている。
シェリ・ツツミさんは、以前、西オアフでホームレスとして暮らしていた。ハワイ・ニュース・ナウの取材に対し、ツツミさんは、「ホームレスも人間であることを思い出し、思いやりのあるアプローチをして欲しい」と考えている。
ツツミさんは2021年の6ヶ月間、アルコール・薬物依存症に苦しみながらビーチに住んでいた。ホームレスだった時は、携帯電話を充電する方法もなかったという。ツツミさんは現在、路上生活から離れ、ナナイカポノ・ビーチ向かいのマクドナルドで働いている。過去1年間アルコールなどを摂取しておらず、「しらふ」だと話した。
最近行われたワイアナエ近隣委員会の会議に出席したホノルル警察署(HPD)は、「ビーチでキャンプをしているすべてのホームレスの人々を移動させるための設備がなく、人手も足りない」と述べた。
また、非営利団体「パートナーズ・イン・ケア」は、「西側には専任のフルタイムのホームレス・アウトリーチ・ワーカーが2人しかいない」と懸念を示した。
ホノルル市議会議員のアンドリア・ツポラ氏は8月、食事プログラムとホームレスの支援を組み合わせた試験プログラムを開始した。ツボラ氏は、「半年ごとにホームレスの人に会いに行くだけで、状況の進歩は期待できない。まず、彼らが誰であるかを知らなければならない。彼らの家族、名前、状況などを知り、彼らの話に耳を傾けねばならない」と主張している。
HPDは、ホームレス問題についての声明で次のように述べている。
「問題に対処するため、コミュニティ・グループと協力している。逮捕や出頭という形での強制的な執行は、ホームレスの人々を一時的にのみ該当の地域から遠ざける可能性がある。この場合、彼らは住居や支援サービスを受け入れない。また、釈放された後は、頻繁にビーチや公園に戻る傾向にある」
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.12.6)