ジョシュ・グリーン氏が5日、ハワイ州知事に就任した。ハワイ・ニュース・ナウの報道によると、ブレイズデル・センターで行われた就任式には、イゲ元知事、ハワイ州、各郡の議員、各郡長などの政治関係者が出席した。
グリーン氏は、2004年から2008年まで州下院議員を務め、その後州上院議員に就任。2018年には副知事に選出された。
知事就任のスピーチでグリーン氏は、かねてから公約に掲げている生活費緩和について、低所得者向け住宅、ホームレス問題、公衆衛生に力を入れていくと明言した。
同時に就任したシルビア・ルーク副知事は、自身の主要なイニシアチブとして「就学前プログラムの安定化とインターネット・ブロードバンドのアクセス拡大」と述べた。
グリーン氏は、「州民の住居を確保するため、バケーション・レンタルで違法に使用された建物を低所得者向け住宅に改築する」と話した。そのため、民間の開発業者を募る予定だが、詳細は明らかにしなかった。しかし現在、ホノルル市がバケーションレンタルの取り締まりに力を入れることで、違法な宿泊施設は減少しつつある。
同氏は、「就任後最初の100日間で、『優先事項』を実現するため全力を尽くしたい」とした上で、「低所得者向け住宅に関する緊急宣言を出すこともあり得る」と話した。
また、今後、食品と医薬品の「逆進税」の撤廃、気候変動問題への取り組み、ハワイ先住民の健康格差への取り組みを進めていくことも約束した。
グリーン氏は、生活費が米国内で最も高いハワイ州の州知事として、記録的なインフレの最中に就任した。インフレは、生活費上昇に加え、中小企業の経営も困難にしていることから、この点については特に今後の氏の対策推進と実行力が問われることになる。
政治アナリストのリン・ムーア氏は、「グリーン氏は、政権の非常に早い段階で、前任者のイゲ知事よりも、行動思考で、推進力や実行力が上回ることを有権者に示したいと考えている」と意見を述べた。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.12.6)