マウナ・ロア火山が噴火を続ける中で、ハワイでは「ペレ (Pele)」という単語を耳にする機会が増えている。
ハワイにおける「ペレ」とは何なのかをKHON2が伝えている。
国立公園サービス局によると、「ペレ」はハワイの火山の女神であり、火山そのものであり、美しい火山の景観の創造者を意味するという。
伝説によると、普段は目に見えないペレは、火山の噴火に伴う溶岩という形で姿を現わすという。
ペレは、遠いカヒキの地で生まれ、住まいにふさわしいところを求めてハワイ諸島にやってきた。
この旅は、西暦850年から1250年の間のことだと伝えられている。
その後ペレは、ハワイの島々を移動し、最終的にキラウエア山頂のハレマウマウ火口に永住の地を見つけ、現在はハワイ島東部のプナ地区と南部のカウ地区の間を統治し、暮らしているとされる。
多くのハワイ先住民はペレを崇拝しており、家族の一員として大切に思っている。
また、プナ地区とカウ地区に住む人々は、ペレを自分たちの祖先として敬っている。
火山周辺を訪れるとペレの存在を感じるという人々もおり、ペレの土地を旅して神聖な風景を楽しむためにペレに許可を求めることが習慣になっているという。
ペレは、自然界では創造者であると同時に、破壊者でもある。
ペレホヌアメア(赤い大地のペレ)、ペレアイホヌア(大地を喰らうペレ)といった名前でも呼ばれる。
これらの名前は、彼女の火山エネルギーを表現しており、ハワイ先住民によって長い間語り継がれてきた。
噴火の際、細かい筋状に飛び散った溶岩が急激に冷却され、黒いガラスのようになることがあるが、「ペレの髪」と呼ばれている。
ペレについての詳細は、こちらのハワイ火山国立公園のウェブサイトを参照。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.12.1)