さて、到底信じられない、いえ、信じたくないことですが、もう2022年も終わりが見えてきました。今年一年、一体何をやり遂げたのだろうと考え始めると、頭を抱えて奇声を発する羽目になるのであえて考えたくはないものです。今年の初めには、やれジムに通うだの、やれ10キロ落とすだの、いろいろと目標を並べ立てていたものですが、結果はお察しの通り。とはいえ、ビッグアイランドに旅行に行くとか、ある分厚い本を読破するとか、達成できた目標もできたのでよしとしたいところです。
日本にいた頃は、この時期になると文房具店や本屋を巡って来年のスケジュール帳を探し求めていたものです。日記的な使い方としては三日坊主になってしまうことも多かったのですが、遊びの予定や好きなアーティストのCDの発売日、友達の誕生日などを書きこんでは埋まっていくスケジュールに充実感を感じていました。
仕事が忙しくなってからは、仕事のデッドラインや出張の予定など、あまり幸せではない予定で埋まることも多くなり、仕事用のスケジュール管理アプリに頼り切り。そしてスケジュール帳自体を諦めてしまったこともありましたが、「自分で手を動かす」ということ、そして「少しでもいいので時間をとって自分と対話すること」は私にとってはとても大切なことでした。もちろん真っ白の日もありますが、そんな日には自分を元気づけてくれる歌の歌詞を殴り書きしたり、支払い金額がゾロ目になったコンビニのレシートを貼り付けたりと、何だかんだで常に私のいい相棒であり続けてくれました。そうそう、この日刊サンでの記念すべき初コラムも、その年のスケジュール帳に切り抜いて貼ってあります。
さて、来年のスケジュール帳はどうしよう。ここ数年は、アメリカのスケジュール帳に慣れないこともあって無地のノートを買って自分で枠を作ったりしていましたが、来年は少しアメリカナイズしてもいいのかもしれません。来年はどんな一年になるのでしょうか。仕事で大躍進、あるいはプライベートが超大吉!な一年になるかもしれません。新しい趣味を見つけたり、引っ越したり、ついにスタイル抜群になるかもしれません。旅行先のカジノで大当たり、なんてのも可能性ゼロではありません。
「来年のことを話すと鬼が笑う」ということわざもありますが、もうここまで年の瀬ムードになっていれば鬼も許してくれるだろう、ということで来年のことを考え、ネットショッピングでスケジュール帳を見つけながら現実逃避したいと思います。
CAN OF ALOHA No.91
金平 薫 (Kaoru Kanehira)
香川県出身、現在はハワイ某所にて武者修行中。 日々のあれこれを、ゆるりとお伝えできたら幸いです。美味しいものには目がありません。 なんでもない毎日は Instagram:kaoru_days をご覧ください。