北朝鮮のミサイル実験が頻繁に行われ緊張が高まる中で、韓国海軍がハワイで訓練を実施しているとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
600人以上の韓国海軍兵が、親善と訓練のためにホノルルに滞在しており、その中には、韓国初の訓練船「ROKS Hansando」で学ぶ海軍士官学校の訓練生も含まれている。
訓練船には、若い士官候補生たちが様々な状況に応じて実践的なトレーニングを受けることができるハイテク・シミュレーターが搭載されている。
講堂、手術室、60人分の病床などを備えた訓練船は、さながら海に浮かぶ大学兼病院だ。
同船が利用されるようになってからまだ2年だが、韓国海軍は、より強固なインド太平洋戦略の一環として、海軍力の強化に重要な役割を果たすと述べている。
北朝鮮によるミサイル実験が活発化する中で、訓練司令官であるドン・グー・カン(Dong-goo Kang)海軍中将は、平和の維持が使命だとし、「北朝鮮による挑発を認識しており、今日の安全保障の重要性を十分に理解している」と述べている。
また、今回のハワイ派遣には外交的な意味合いも含まれている。
韓国からハワイへの移民120周年を迎えており、在ホノルル韓国領事館のソク・イン・ホン(Seok-In Hong)領事は、「今回の訓練船のハワイ寄港は、当地に住む韓国系アメリカ人だけでなく、韓国政府にとっても大きな意味を持つものだ。アメリカ、そしてハワイの発展に尽力したい」と述べている。
訓練船と戦闘支援船「ROKS Daecheong」は、ともに9カ国を訪問する予定になっており、ハワイでの訓練は11月30日まで行われる。
その間、乗組員らはオアフ島各所を巡り、国立太平洋記念墓地で朝鮮戦争での戦没軍人のために花輪を供える式典を行うことになっている。
また、海の環境保護活動やその他のイベントにも参加する予定だ。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.11.28)