オアフ島南西部カポレイで22日、脱線事故を想定した訓練が実施されたとホノルル・スター・アドバタイザーが報じている。
訓練には、ホノルル警察署、ホノルル消防局(Honolulu Fire Department: HFD)、ホノルル市緊急医療サービス部(Honolulu Emergency Medical Services: EMS)、民間の救急隊が参加した。
訓練は、乗客50人を乗せたハワイ大学西オアフ駅から西へ走行中の4両編成の列車が、時速88キロメートルで走行中に脱線して、減速しながらカポレイ東駅に到着し、合わせて24人が重軽傷を負ったという設定で実施された。
HFDは、2台のはしご車のはしごを高架線路まで約17メートル伸ばし、停車していた4両編成の列車の両端に到達させた。
HFDのジョセフ・コスティハ局長代理によると、消防隊員は列車の東側に到達したはしごを上り、重傷を負った乗客として置かれていたマネキン3体を「ロープレスキュー」と呼ばれる手順で地上に降ろした。
その際、地上隊員が現場の鳥瞰図を把握できるよう、事故現場上空でドローンを飛ばした。ドローンは実際の災害時にも使用されているという。
コスティハ氏は、「消防士らは、毎日の訓練ではしご車の操作に慣れている」と話した。
EMSのジム・アイルランド部長は、「訓練の一環として、オアフ島のすべての病院に連絡し、各病院が負傷者の重症度別に何人受け入れられるかを確認した」と話した。
患者の輸送には、EMSや民間の救急車に加え、多数の死傷者を輸送できるよう設計された「アンビューバス」が配備された。中古の市営バスを改装したアンビューバスは、患者12人をストレッチャーで運び、さらに12人の患者を着席させて輸送できる。
ホノルル鉄道は、来年上四半期に一部の路線の開業が予定されており、鉄道の管理は間もなく市の運輸サービス局に引き渡される予定。
開業後は毎年、今回の訓練と同じ規模の訓練が行われる。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.10.24)