【竹下聖のラグビーコラム】進め、ラグビー日本代表! 〜 Go with the brave 〜
あと1年2カ月後に迫った来年9月のラグビーW杯(開催:フランス)。前回大会でベスト8入りした日本は予選なしでの出場が決まっており、6月、7月は“強化月間”として日本代表の4試合が国内各地で行われました。
3年ぶりの東京での試合
その初戦が6月18日に東京・秩父宮で開催されたウルグアイ戦。コロナ禍の影響もあり、首都圏でラグビーの代表戦が実施されるのは日本中が「ラグビーブーム」に沸いた2019年のW杯以来、実に3年ぶりです。待ちに待った開催で、当日は赤と白の桜のジャージを着たファン約1万5000人がスタンドを埋めました。
日本と同様に、来年のW杯の出場が決まっているウルグアイですが、世界ランク10位の日本に対しウルグアイは19位。W杯本番に向け、日本は九州での合宿に幅広いメンバーを呼んで選考中で、やや格下のウルグアイ相手に、この日は先発15人のうち前回のW杯戦士は3人のみというフレッシュな顔ぶれとなりました。
初戦は快勝
その中心は背番号「10」の司令塔のSO田村優。前回W杯ではキッカーも任された絶対的エースですが、若手の台頭も著しく、今は“2軍”扱い。ただこの試合では新旧のメンバーのつなぎ役として、落ち着いた試合運びを見せ、日本が5トライをあげる34-15の勝利を演出。田村も4本のゴールキックを成功させ、試合後のオンライン会見では「(試合を)自分たちの流れに持っていかれて、テストマッチとしていい結果だった。今できる全てのことをやった」と納得の表情でした。
公式ビールは「スーパードライ」
コロナで国際試合が制限されていた日々もようやく終わり、強化の実質的な「スタート」となったこの日。新たにラグビーW杯の“公式ビール”の座を射止めた日本の「スーパードライ」も会場デビューしました。これまでラグビーW杯のビールと言えば、緑のボトルの「ハイネケン」が長年の定番で、19年のW杯時には大会公式スポンサーのハイネケンが日本国内で前年比340%と爆売れだったとか。
一説によると「サッカーファンに比べて6倍ビールを飲む」と言われるラグビーファン。来年のW杯ではアサヒビールが日本のアルコール会社として初めて公式スポンサーに決定しています。W杯本番…世界中のラグビーファンの片手には銀色のスーパードライの缶が握られているはず? です。
コロナで主力が離脱のピンチ…
日本代表はその後北九州でのウルグアイとの2戦目にも快勝。7月2日の世界ランク2位の強豪フランスとの試合では、直前にベテランのFW堀江翔太ら主力4人がコロナに感染し、チームを離脱する非常事態でしたが、23-42と善戦しました。
4週間連続テストマッチの最後の7月9日のフランスとの2戦目は、東京五輪の舞台となった新国立競技場に5万人以上の観客が見込まれています。ジャージの左胸に三輪の桜があしらわれ、「Brave Blossoms」の愛称を持つラグビー日本代表。来年の世界最高峰の舞台に向けて、「Go with the brave」の合言葉とともに強化の日々が続いています。
東京・大手町発 マスコミ系働き女子のひとりごと Vol.48
(日刊サン 2022.7.8)
竹下聖(たけしたひじり)
東京生まれ。大学卒業後、東京の某新聞社でスポーツ記者、広告営業として15年間勤務後、2012年〜2014年末まで約3年間ハワイに滞在。帰国後は2016年より、大手町のマスコミ系企業に勤務。趣味はヨガと銭湯巡り。夫と中学生の娘、トイプードルと都内在住。
シェアする