ホノルル警察の第12代署長の就任式が6月14日(火曜日)に事前連絡もなく非公開で行われたことで、一部から透明性に問題があるのではないかという声が上がっているとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
新しくホノルル警察署長に就任したのはアーサー・”ジョー”・ローガン氏(63歳)で、14日午前11時ごろに宣誓を行ったという。
およそ3週間前にホノルル公安委員会によって選出され、その後、身体的能力検査、銃操作、必要書類の提出などを行い、昨日の就任となった。
元暫定署長のレード・バニック氏と元ホノルル警察警視のキース・ホリカワ氏も同日、副署長として宣誓を行った。
6月29日には公式の宣誓式が行われる予定になっていると、ホノルル警察の広報担当者がその後に発表している。
ローガン署長は、署長選挙戦の間、市民からの信頼回復と警察の透明性およびコミュニケーションの向上を掲げていたが、新聞社からの質問やインタビューの依頼に返答はなかったという。
宣誓式が事前連絡なしに行われたことに対して、市当局と警察官で構成される団体(SHOPO:The State of Hawaii Organization of Police Officers)から非難の声が上がっている。
SHOPOの代表であるロバート・カバコ氏は、「ローガン署長が指揮を執り始める前に、今までもずっと課題となってきた官僚的な問題につまずいてしまっているのは残念なことです。ホノルル警察は、市民とメディアに対してオープンで透明性のある対応をするよう求められてきたのです。新署長に対して、警察内の透明性の問題解決に必要な対応をするよう求めます。今日の宣誓式も、秘密主義を疑われるようなことを避け、事前に適正な連絡をすることができたはずです。簡略化された宣誓の後に公式な宣誓式が行われる予定だという連絡を、前もってすれば良いだけのことでした。それなのに、実際には最初の宣誓が行われた後の発表となっています。ちょっとした常識が、信頼関係の確立につながるのです」と述べている。
突然の就任に対しては、市議会議員からも声が上がっている。
オージー・ツルバ議員は、「新しい署長が選出されてみんなが心待ちにしていた中で、このような形となったのは残念です。指導者への信頼は透明性とオープンなコミュニケーションから始まります」と述べている。
カルビン・セイ議員も、「公式な通達の後に、公開就任式が行われた方が良かったと思います」とコメントしている。
リック・ブランジャルディ市長も、ローガン氏が14日から署長として勤務を始めたことを知らず、式にも招待されなかったと述べている。
「今朝、市議会室にいるときに、ローガン署長が今から宣誓をするという連絡を受け驚きましたが、正式な宣誓式に出席することを楽しみにしています」と述べている。
ローガン氏は、署長選出の際に、息子であるゼイン・マイケル・バタロナ・ローガン(36歳)に40回以上の逮捕および違反歴があったことを申告していなかった。理由としては、息子と3年間連絡をとっていなかったからだとしている。
ゼイン・ローガン容疑者は、父親の署長指名の翌日に、33歳男性に対する暴行で逮捕されており、ターゲットで電気機器を盗んだ別の容疑で6月27日に裁判が行われる予定となっている。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.6.15)