住宅ローンの利率が上昇を続けている。
フレディマック(連邦住宅金融抵当公庫)によると、現在の30年住宅ローンの利率は5.23%となっており、5%の大台を超えるのは10年以上ぶりだ。
セントラル・パシフィック・バンクの住宅ローン部門副社長ラスティ・ラスムーセン氏は、「パンデミックの2年間に続いていた低金利は前例のないものでした。そのうち徐々に上がるだろうと見ていたのですが、このような急激な上昇になるとは」と述べている。
このような高金利の中、ハワイの不動産市場の動向をハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
不動産業者や銀行などの専門家によると、ハワイの不動産市場は引き続き活況が続くと見られているが、買い手側に変化が出てきたという。
ホノルル不動産協会のチャド・タケスエ会長は、「このような高金利でも、人々はまだ住宅を購入しようとしてはいますが、状況は変化してきています。低金利の頃に85万ドルの家を探していた人が、今では75万ドルになっています。以前とは違った地域で探したり、小さめの物件を探したりしているのです」と述べている。
こういった動きを反映してか、高金利が始まった先月の一戸建て住宅の売買は15%下落したが、コンドミアムの売買は15%上昇している。
住宅の購入について迷っている人々に対し、専門家たちは、長期的な視点で考えるようにアドバイスしている。
ラスムーセン氏は、「様々な要因を考慮する必要があります。賃貸料金は上がっていくでしょう。住宅ローンの支払い額の上昇よりも賃料が高くなるかもしれません。住宅ローンは30年と長期です。長い目で見ることが肝心です」と述べている。
ハワイの一戸建て住宅の中間価格は115万ドル(およそ1億5,400万円)となっている。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.6.10)