6月1日、ハイク階段の撤去のために130万ドルの予算がホノルル市議会で承認されたとKHON2が伝えている。
別名「天国への階段」とも呼ばれるハイク階段(ハイク・ステアーズ)は、オアフ島の絶景スポットとしてインスタグラムなどで話題となっていたが、現在ではホノルル市の管理のもと侵入禁止となっており、ハイキングは違法行為とされ、逮捕者も出ている状況だ。
ハイク階段は、築50年余りの金属の階段で、元は第2次世界大戦中に無線電信装置へのアクセス手段としてかけられた木製の階段を、1950年代に海軍が金属製に置き換えたものである。
その後1975年には、沿岸警備隊が引き継いで、記名と免責書類に署名することで一般にも公開されたが、1987年に何者かが階段の一部を破損したために、安全性の問題から法的に侵入禁止となっている。
昨年9月8日、ホノルル市議会で階段の存続に関する採決が行なわれ、全会一致でハイク階段の撤去が可決された。
その後、リック・ブランジャルディ市長も撤去を支持する声明を発表していたが、今回の承認を受けて次のように述べている。
「ハイク階段は撤去することになります。当初は保存するつもりでしたが、状況を精査するにつれて、撤去すべきだと考えるようになりました」
トミー・ウォルター市議会議長は、「ハイク階段は近隣住民にとって悪夢でした。
昼夜を問わず家のフェンスを乗り越えて庭に侵入するといった、ハイカーの目に余る行動に耐えなければならなかったのです」と述べている。
同氏は、階段への入り口は住宅地の中にあり、複数の土地所有者が関わってくるため、階段へのアクセスを維持、提供するのは非常に困難だと説明した。
この地域選出のエスター・キアアイナ議員は次のようなコメントを発表している。
「今日という日はコミュニティーの勝利の日でもあります。ハイク地区の住民の生活の質と平和を維持することは、ハイカーの個人的な満足よりもより重要だと信じているからです」
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.6.2)