「シーグライダー」という新しい海上輸送機の実用化が現在検討されている。
アメリカのボストンに拠点を置く企業「リージェント」が開発したこの電動飛行艇は、いわば船と飛行機のハイブリッドで、空気力学の原理を利用して海面から数メートルの高さを超高速で飛行することができる。
100人を乗せて移動することができるという、次世代電気駆動シーグライダー「モナーク」のデザインパートナーとして、ハワイアン航空が名乗りをあげたとKHON2が伝えている。
5月11日(水曜日)の会見でハワイアン航空は、2028年までに次世代シーグライダーの商業運航を目指すというリージェント社に、設計開発支援としての投資を行うことを発表した。
次世代シーグライダーの商業輸送が実現すれば、環境にも優しい画期的なものとなる。
シーグライダーが実際にハワイで運用されるかどうかは現時点では不明だが、ハワイアン航空はリージェント社の初期投資家となり、次世代機の開発に参加することになる。
ハワイアン航空は、リージェント社とシーグライダーの購入についての契約を結んではいないものの、共同開発することを楽しみにしていると述べた。
「州内の島間移動は当社にとって礎となるものです。主要なものであり、ハワイに対する我々のコミットメントでもあります。シコルスキー水上飛行機からDC−3やジェット機へとテクノロジーが進歩してきている中で、ハワイアン航空は、その最前線に立ち、ハワイの皆さんや旅行者の皆さんの需要に応えて最高品質で、かつ、最も便利な島間輸送を提供してまいります」
ハワイアン航空のマーケティング担当重役のアヴィ・マニス氏によると、シーグライダーはハワイにとって素晴らしい可能性を秘めた乗り物となるという。
リージェント社のCEO、ビリー・タルハイマー氏は、「シーグライダーはサステイナブル(持続可能)な輸送手段として、ハワイのような地域において画期的なものとなるでしょう。開発パートナー、そして戦略投資家としてハワイアン航空に参加してもらえることで、運航する側の要求を開発に生かし、利用者に対しては、温室効果ガスゼロの輸送手段を提供することができるようになります」と書面で発表した。
リージェント社によると、シーグライダーは、ボート程度の燃料コストで飛行機並みのスピードを提供できるという。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.5.12)