英国カンブリアに住むガブリエル・クラーク君(12歳)の趣味は木工だ。
4歳の時から木工を楽しんで、まな板やボウルなどを作っているとフォックス・ニュースが伝えている。
中学校に入学してしばらく経った時に、ガブリエル君は今持っている自転車に加えて、新たにマウンテンバイクが欲しくなり両親にねだったのだが、父親のリチャードさんは、自分で買うことを考えてみなさいと伝えた。
そこでガブリエル君は、趣味で作成している木工作品を売ることを思いついたという。
今年3月初めには、インスタグラムのアカウントを取得して、自作の木工作品を投稿したのだが、6人しかフォロワーがいなくて、それも全て親族という状況だった。
ある日、木工が趣味だということと、6人しかフォロワーがいないことで同級にからかわれたガブリエル君は、落ち込んだ様子で学校から帰ってきた。
息子を心配したリチャードさんは、自分のツイッターアカウントで次のように投稿した。
「ツイッターの皆さん、皆さんのうちどれだけの方がインスタグラムのアカウントを持っているのかわかりませんが、お願いがあります。私の12歳の息子は木工が大好きで、いろいろなものを制作しています。そして、マウンテンバイクを買うために製品を販売しようとしています。どうか彼のインスタグラムのアカウントをフォローして励ましてください。フォロワーが増えると息子は喜ぶと思いますので、よろしくお願いします」
リチャードさんは、このツイートで息子が60人でもフォロワーが獲得できればいいと考えていたのだが、1時間もしないうちに100人単位で増えていったことに、嬉しいショックを受けたという。
「もう何が何だかわからない状態になったのです。息子のフォロワーの数がどんどん増えていって、とうとう22万人を超えるほどになりました。木製ボウルやまな板に対する注文も2万件を超えました」
ガブリエル君は、嬉しい反面、注文の量に圧倒されたという。
両親は息子を守るためにあるアイデアを思いついた。
2万件の注文に答える代わりに、ひとつのボウルを制作してウクライナ支援のチャリティーオークションに寄付することにしたのだ。
このオークションに参加するためにはウクライナ支援のための寄付が必要なのだが、目標額5,000英ポンド(およそ80万円)に対して66,219英ポンド(およそ1,073万円)が現在集まっているという。
写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.4.7)
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